ロケーションとお勧めルート
赤レンガパークは、公園内から大さん橋やベイブリッジが望めることも売りとなっている、
メインスペースに2棟の「赤レンガ倉庫」を有す緑地広場です。

新港ふ頭内では北東端(日本大通り寄り)の一画を占めていて、

北側が海に面しているので、中心部の南東を占める新港中央広場方向から進むと、倉庫、およびその向こうに見える海がともに近づいてくる形になります。

道中目につく、地面に施された「線路を模した加工」は、保税倉庫としての赤レンガ倉庫が現役だった頃、ここに「倉庫」と「初代横浜駅」を結ぶ鉄道線が通されていたことに由来しています(後述)。
みなとみらい線の最寄駅は、日本大通り駅もしくは馬車道駅です。
「倉庫」や「パーク」への距離だけで言うのであれば、日本大通り駅経由が僅差で最寄りとなるようですが、赤レンガ倉庫やみなとみらい線をはじめ、各種「公式」や観光案内では馬車道駅を起点とするルートがしばしば推されています。
察するに、「新港ふ頭に入るなり赤レンガパークに着いてしまう」と言う日本大通り経由のルートに比べ、馬車道駅経由であれば「新港ふ頭内の施設」であることを体感できると言う含意からの「推し」だと思われますが、その点からはもう一つ、桜木町駅前からロープウェイ「横浜エアキャビン」ないしは汽車道を利用して進むルートもおすすめとして挙げられます。
ほか観光周遊バスであれば、あかいくつ号に
- 「赤レンガ倉庫・マリン&ウォーク」バス停(往路)
- 「赤レンガ倉庫前」バス停(復路)
ベイサイドブルー(横浜駅行き)に
- 「赤レンガ倉庫前」バス停
が、それぞれ用意されています。
◾️関連リンク
Guide
- 【馬車道エリア/万国橋・新港ふ頭】赤レンガ倉庫(新港ふ頭、赤レンガパーク内)
- 【馬車道エリア/万国橋・新港ふ頭】新港ふ頭(馬車道駅最寄り、赤レンガ、ハンマーヘッドetc)
- 【みなとみらい線沿線の移動手段】沿線を走る観光周遊バス・観光路線バス編
- 【みなとみらい線沿線の移動手段】ロープウェイ「YOKOHAMA AIR CABIN」
- 【馬車道エリア/桜木町駅前】汽車道(桜木町駅前発、新港ふ頭、ロープウェイ並走)
Info
- 横浜赤レンガ倉庫公式サイト
- 横浜市公式サイト “水際線まちづくりコンセプトプラン(素案)の策定について“
旧税関事務所遺構

赤レンガ倉庫二号館のすぐ北隣には、かつてこの場所にあった税関事務所の遺構が遺されています。

在りし日の姿は現地の案内板にプリントされていますが、関東大震災被災前は、赤レンガ倉庫に勝るとも劣らない威容を備えていたようです。

地震発生(1923年=大正12年9月1日)から約100年が経過した現在。
ロケーションに恵まれた緑地内にて、「遺構」はどこか人工のオブジェのようなアクセントとなっていますが、関東大震災の爪痕は現在もなお横浜中心部に多く残されています。
◾️関連リンク
Guide
- 【日本大通り/象の鼻】日本大通り(銀杏並木、神奈川県庁、横浜開港資料館etc)
- 【元町中華街エリア/山手本通り】大丸谷坂(JR石川町駅前からイタリア山庭園へ)
- 【元町中華街エリア/山手本通り】ブラフ溝と、山手80番館遺構(元町公園内)
旧横浜港駅プラットホーム

旧税関事務所遺構の向こう側、赤レンガパークの北西の端には島式ホームのような「何か」が残されているのがわかりますが、これは1911(明治44)年に東海道本線・貨物支線の「横浜港荷扱所」として開業した、旧横浜港駅跡(1920年=大正9年改称)ですね。

新港中央広場方向から赤レンガパーク内部に引かれた「線路跡」が、

遺構の真横を通り、プラットフォームに向かってまっすぐ伸びているのがわかります。

現在残されているのは、昭和3年、関東大震災からの復興時に作られたプラットフォームです。
横浜港駅は基本的には貨物支線の駅であり、あえて新港ふ頭に作られた意義もその点に宿るのですが、ほかサンフランシスコ便などの海外航路に連絡する列車である「ボート・トレイン」の発着駅としても機能しており、東京駅との間は約40分で結ばれていました(※1)。
参考までに、日本の鉄道開業時の現役機関車であり、ちょうどこの「横浜港駅」が正式開業した大正半ば頃に役目を終えようとしていた最古参の機関車「110形」(※2)が、今もJR桜木町駅傍の旧横ギャラリーで展示されています。

明治末から大正年間の横浜港の発展は、「世界の中の日本」を感じさせる象徴の一つでした(※3)。
開国当初に抱えた不平等条約が完全に撤廃されたのは、赤レンガ倉庫2号館竣工と同年の1911(明治44)年で、横浜・新橋間に日本初の鉄道が開通した約40年後の出来事ですが、駅名が「横浜港駅」に改まった年(1920年)には、日本はイギリス、フランス、イタリアと共に国際連盟の常任理事国に就任しています。
日本が世界の一等国として認められていった過程はまた、横浜港の更なる発展が確約されていく過程でもあったのですが、その時代の貿易実務の最前線に位置していた「横浜港駅」はまた、旅客運送でも世界への玄関口になっていたのだという、「花形」的な一面も併せ持っていました。

激動の時代をくぐり抜けたのち平成期に「第二の道」を歩み始めることになった赤レンガパークの中、旧横浜港駅跡は、今日も訪問者に憩いの場を提供しています。
◾️関連リンク
Guide
- 【馬車道エリア/万国橋・新港ふ頭】横浜ハンマーヘッド(マリンウォーク隣)(※1)
- 【馬車道エリア/桜木町駅前】旧横濱鉄道歴史展示 -110形蒸気機関車-(※2)
- 【みなとみらい線沿線さんぽ】横浜市歌の制定(横浜開港50周年事業)(※3)
- 【みなとみらい線沿線さんぽ】横浜開港と日米和親条約、日米修好通商条約(国交樹立と通商開始)
- 【みなとみらい線沿線さんぽ】JR桜木町駅傍、鉄道開通と鉄道創業の地(前)

